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2025年11月25日
【石心会グループ】 石井暎禧 元石心会グループ代表 ご退任
1974年から2025年までの51年という長きにわたり、石心会グループを牽引してこられた石井暎禧 元石心会グループ代表が、2025年6月30日をもってご退任されました。
石井先生は、二代目理事長として1974年にご就任されて以来一貫して理念に基づき、石心会グループの医療・福祉事業の礎を築かれるとともに、事業の発展と拡大に多大なご尽力をされました。 ここに心より深く感謝申し上げます。なお、本号では、ご退任に先立ち5月24日に開催されたグループ経営会議にて、石井先生が語られた内容の一部を抜粋して掲載いたします。

石井暎禧 元石心会グループ代表
「みなさん、今日はこうして直接お話しする最後の機会になります。次年度の理事会が始まり、私も石心会の理事を打診されましたが、熟慮した上で辞退させていただくことにしました。 今日は皆さんとお会いできて本当に嬉しいです。約50年前、地域医療を始めようと決意し、仲間と共に病院を立ち上げたのが石心会の始まりでした。
当時は学生運動が盛んだった時代で、その運動に関わっていた多くの仲間たちが、ちょうど医師として一人前になった時期でした。私自身も、患者さんの立場を大切にする医療をやりたいという思いが強くありました。 そこで、自分たちの理想を実現するために、それまでいた病院を辞めて、1973年に仲間4人と共に新しい病院を立ち上げました。 同じような時期に、他の医療法人も同様の試みを始めていて、まさに同じ空気を共有していたように思います。私たちは地域医療研究会を立ち上げ、医療のあり方を真剣に考えていました。
ちょうどその頃、日本の医療全体が変わる過渡期にありました。石心会や徳洲会などの民間病院が活発になってきたのもこの頃です。 我々のグループは、徳洲会のような大きなネットワークとは異なりますが、川崎を拠点に、地に足をつけた医療の実践を模索してきました。 その中で、「こういう医療をやりたい」と思っている人たちが徐々に集まり、自然と仲間になっていきました。自立的に動けるメンバーが増えてきたこともあって、ここまで大きく成長してきました。 そのことに心から感謝しています。そして今後は、我々のグループとしてさらに多くのことをやっていかなければなりません。
一方で、今の日本は人口のピークを越え、少子高齢化が急速に進んでいます。若い人は減っていき、医療や教育の現場でも、今までとは違う課題が次々と出てくるでしょう。 世界的にも混乱が多く、今は非常に難しい時代です。だからこそ、これから皆さんが取り組む仕事は、より厳しく、より重要になると思います。 でも、どんな状況でも、『患者さんを大切にする』という基本を忘れず、これからも一緒に頑張っていきましょう。今日は本当にありがとうございました。」