2024年03月25日
埼玉石心会病院 看護部
小林夕紀子
小林夕紀子
看護師を選んだ理由の一つでもありますが、人や社会の役に立ちたい思いはずっと持っており、今回、子育ても落ち着いたタイミングで看護部長の後押しもいただき、1月18日から災害支援ナースの第二陣として能登に入りました。
健康管理や受診調整・介助等の活動を行いましたが、現地はまだ全く落ち着いておらず、避難者に寄り添うというよりも高齢の避難者の為に段ボールベッドを作成するような、まずその環境に介入しなければならない状況が多かったです。
避難所では薬剤等の医療物資が不足し対応困難だった為、病院受診へ繋ぐ事もしましたが、現地医療機関も被災しており入院対応が難しい場面もありました。COVID検査キットもメンバー持参の10本程のみで、基本的に有熱者に検査は行わず、みなし陽性としてゾーニングする必要があり、また町職員は感染対策知識が乏しく不安という事で、必要な対応は全て災害支援ナースが行いました。
埼玉石心会病院は看護部長が災害に対しての意識が高くバックアップ体制が整っています。本当に興味がある人は参加する事で貴重な経験、勉強が出来ると思います。
いつ関東で大きな災害が起こるかわかりません。災害は平時からの備えが大切ですから、現在は災害支援ナースとまちの減災ナース指導者登録をし、狭山市危機管理課の方々と啓蒙活動を行っています。
埼玉石心会病院は災害時連携病院であり、狭山市で1番大きな病院です。災害時には多くの人達が避難してくる事が予想されます。その際に混乱する事なく、適切な医療を適切な人に届けられる体制を作っていきたいです。
※小林看護師の現地での活動の様子は、後日の共同通信社の取材により全国配信されました。
避難所での活動の様子
現地の様子。道路が地震で隆起してしまっている。
現地の様子。家屋の壁が剥がれ落ちてしまっている。